京都には、おばんざいや湯豆腐、ラーメンなど、思い浮かべるだけで心が躍る名物グルメがたくさんあります。そんな京都ですが、私が訪れるたびに楽しみにしている一軒があるんです。それが、元祖・日田焼きそば「想夫恋(そうふれん)」京都七条大宮店。
この日は、夜から京都で予定がありました。用事を終える頃にはお店の営業時間を過ぎてしまう——。そう気づいて、まず向かったのが想夫恋です。「時間があれば寄ろう」ではなく、「想夫恋で焼きそばを食べる時間」を先に確保しておく。私にとっては、それくらい外せない一皿なんです。
以前このブログでも、清水寺さんぽとあわせて想夫恋をご紹介しました。今回は「なぜ何度食べても飽きないのか」「初めてなら何を頼めばいいのか」という視点から、その魅力をゆっくりお伝えします。
想夫恋とは?

想夫恋が生まれたのは、1957年(昭和32年)。大分県日田市で創業した、「元祖・日田焼きそば」の専門店です。
いちばんの特徴は、麺を“炒める”のではなく、鉄板でじっくり“焼き上げる”こと。秘伝のタレ、麺、具材——その一つひとつへのこだわりが重なって、一度食べたら忘れられない味になるんですね。
じつは私が想夫恋に出会ったのは、ずいぶん前のこと。大分に住んでいた頃ですから、もう30年ほど前になります。当時は主に、日田の店舗に通っていました。あれから長い時間が経っても、あの頃と少しも変わらない味——そう感じられることが、何よりうれしいんです。
注文してから、焼き上がるまで
想夫恋は、席に着いてすぐに焼きそばが出てくる……わけではありません。カウンター席に座ると、目の前で調理が始まります。
鉄板の上で麺を焼く小気味よい音、そこへ秘伝のタレがかかって立ちのぼる「ジュワーッ」という音と香ばしい匂い。焼き上がりを待つあいだの、この時間がまた楽しいんです。調理時間は、だいたい5〜10分ほど。香ばしい匂いに包まれながら待つので、期待はふくらむ一方です。
普通の焼きそばとは、まったく違う

そうして運ばれてきた一皿。待ちかねた最初の一口で、まず驚くのは、やっぱり麺です。
表面はパリッと香ばしく、中はモチモチ。一般的にイメージするソース焼きそばとはひと味違う香ばしさで、「これが焼きそば?」と、いい意味で裏切られます。
シンプルだからこそ素材が引き立つ

具材は、とてもシンプル。でも、だからこそ一つひとつの良さが際立ちます。
もやしは最後までシャキシャキとした小気味よい食感で、豚肉は細切れながら厚みがあり、噛むほどに旨みが広がっていきます。そこへ秘伝のタレが加わると、麺の香ばしさ、もやしの食感、豚肉の旨みが、見事に一つにまとまるんです。
今回は目玉焼きをトッピング

普段は生卵を選ぶことが多い私ですが、この日は気分を変えて目玉焼きにしてみました。
半熟の黄身をそっと崩して麺に絡めると、味わいが一気にまろやかに。白身はしっかり焼かれているので、香ばしい麺との相性も抜群でした。
初めてならトッピングも楽しもう

もし初めて訪れるなら、生卵か目玉焼き、どちらかを選んでみてください。
お店には「味のマトリクス」も用意されていて、まろやかからスパイシーまで、好みのトッピングを選ぶ目安になります。眺めているだけでも、つい次の一皿を思い描いてしまうんです。
メニュー

メニューは、小・並・大というシンプルな構成。私が選んだのは並サイズです。
ボリュームはしっかりありますが、食べ終わる頃には「もう一人前いけるかも」と思ってしまうほど。最後の一口まで、不思議と飽きがこないんです。
お店を訪れる前に
最後に、出かける前に知っておくと安心なことを少しだけ。
京都七条大宮店の営業時間は、お昼が11:00〜14:30、夜が17:30〜20:00。あいだにお昼休憩があるので、訪れる時間には少し気をつけてくださいね。
お支払いには電子マネーが使えます。注文と同時に会計を済ませる流れなので、席についたら、メニューを決めるとともに支払いの準備をしておくとスムーズです。
実際に食べた感想

一皿を食べ終えて思うのは、想夫恋の焼きそばには「飽き」という言葉がないということです。
味が濃いわけでも、こってりしているわけでもないのに、不思議と箸が止まりません。食べ出すと、もうあっという間。途中で「まてまて、ちょっと食べるのが早すぎる」と、自分に言い聞かせて心を落ち着かせるほどです。
それでも残り2口くらいになると、今度は名残惜しさがやってきて、一気にペースが落ちる。そうして最後は、もやしの一本まで残さず、きれいに平らげてしまうんです。
食べ終えたあとに残るのは、重たさではなく心地よい満足感。気づけば、帰り道にはもう次に訪れる日のことを考えている——奇をてらわず、ただ実直に焼き上げられたこの一皿が、30年ものあいだ私を惹きつけ続けている理由なのだと思います。
まとめ
京都には、魅力的なお店が本当にたくさんあります。それでも、京都へ来るたびに私の足が自然と向かうのが想夫恋なんです。
「焼きそばなんて、どこで食べても同じ」——もしそう思っている方がいたら、ぜひ一度、この一皿を味わってみてほしい。京都を訪れる機会があれば、ふらりと足を運んでみてくださいね。
あわせて読みたい:京都で出会う、変わらない味 ― 清水寺さんぽと想夫恋の焼きそば
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